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政党オリーブの木代表、黒川敦彦氏が書いた本、「ソフトバンク崩壊の恐怖と農中・ゆうちょに迫る金融危機」を読んでみました。
見出し
これまで動画等で発信されていたものが分かり易くまとめられている本
本の内容は、これまで黒川氏がyoutube等の動画で発信されていたものが、分かり易くまとめられたものになっています。
第1章 18兆円の借金まみれ ソフトバンクの抱える爆弾
第1章では、投資会社へと変貌してしまったソフトバンク(グループ)の投資先が、如何に危ない企業であるか代表的なものを例示して紹介しています。(WeWork、Uber、OYO等)
そして実際にどれもユニコーンとは名ばかりの、事業の先行きの見通しが暗く、失敗続きであることで、この先成功に転ずることはなさそうだと懸念を示しています。
加えてサウジアラビアのムハンマド皇太子を初めとする、出資者に対しての分配金や、18兆円にまで膨れ上がった有利子負債の存在もあって、これから金融危機が起こった場合、ソフトバンクが甚大な被害を被ることは明らか。それによってその周辺の企業なども大きな影響を受けることも分かりきっており、非常に危険であると書かれています。
第2章 農林中金はなぜ危ないか-仕組債CLOの罠
CLO(Collateralized Loan Obligation:コラタラライズド ローン オブリゲーション=ローン担保証券)とは、あまり返済能力に信用の無い企業向けに貸し出ている債権を証券化したもので、リスクが高い反面、ハイリターンな証券のことです。
これらのハイリスクな証券を、日本の農林中金や地銀が大量に保有している危険性を、この章では指摘しています。これらの証券の価値が吹き飛んだとき、同じように農中や地銀も吹き飛び、日本の損失は計り知れないと言う話です。
第3章 ゆうちょマネー100兆円に迫りくる金融危機
デリバティブ(金融派生商品)とは、株価が上がる下がる、企業がつぶれるつぶれないのどちらかにかけた保険のような商品で、悪用すると丁半博打としか言いようのない代物。
国際金融資本の手先であるゴールドマン・サックスが日本のゆうちょ銀行に目をつけ、その預金の運用先としてデリバティブ等危険な金融商品を買わせることで、ゆうちょの預金を非常に危険なマネーゲームに供してしまっている危うさを、指摘しています。
第4章 危機の黒幕-渡り鳥金融マンたち
なぜ日本の景気が上向いていかないのか、竹中平蔵氏、佐藤勝紀氏らの行ってきたことを例に挙げ、その構造を説明しています。
第5章 金融資本と闘うために
最後のこの章では、金融資本主義の暴走を止め、超巨大危機を食い止めるためには、一人一人が自ら考えて行動し、政治を変え法律を変えることで、世界を変えていくことが出来る大きなうねりを作っていきましょう!という結論となっています。
オリーブの木を知らない人にこそ読んでほしい本
読み終わってみて私が感じたことは、「これはオリーブの木、つまり黒川氏の話を聞いたことがない人にこそ読んでほしい」ということでした。今の世の中なにかがおかしい、と感じている人は結構いらっしゃると思います。しかし、具体的に何がおかしいのか、となるとどうもよく分からない。そのような人に対して、答えの一助となるような本だと思います。
「オリーブの木」、これから政治の場でも活躍されることを期待しています。
紙ベース:価格税込924円(ハイブリッド型総合書店hontoへ)
電子書籍:価格税込880円(ハイブリッド型総合書店hontoへ)
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