「今こそ、韓国に謝ろう」(著者:百田尚樹 飛鳥新社)
…書名を見て「えっ?」となりました。
著者の百田尚樹氏は、現在の中韓の歪められた日本に対する歴史認識に対して、それを正そうとする識者の一人だったはず…。
本の帯の裏側にも書いてありますが、「ついに転向したのか百田さん!?」と勘違いしそうになりました。
ただそれも一瞬で、パラパラと数ページ読んだだけで、この本題の意図するところが分かり、安心して購入しました。
やはり、百田氏がただ韓国に頭を下げる訳がなかった
本の内容は、日本が大韓帝国を併合した後、どのようなことを朝鮮に対して行ってきたかと、朝鮮人の風習や文化(と呼んでいいものかどうか?)などについて対比して記し、
一貫して「日本は朝鮮を近代化させ、教育制度やインフラを整え、文化的にも経済的にも著しく発展させた。」
→「しかし、それは決して、朝鮮の人たちが望んでやったことではない」
→「昔ながらの自然のままに生きる朝鮮の人たちに対して、教育や文化や知識を与えたのは、朝鮮人に押し付けたのであって、してやった等と偉そうに言うものではない」
→『従って、日本は朝鮮に対して「余計なお節介を行って悪かった」とあやまらなければならない』
という流れになっています。
言うまでもないことですが、つまり、日本がどれだけ偉大な功績を残したのかということを示しながら、しかし「朝鮮には謝らなければならない」という姿勢を崩さないという、非常にひねくった記述法となっているのです。
書評などを読むと大方の人は気付いておられるようですが、心配の種の一つとして、『この題名では本の内容を読まずに「ほら見ろ!日本は韓国に謝るべきなんだ!」と朝鮮人に言われかねないのでは』というものがありました。
私も一瞬これはあり得るかもと思いましたが、その作者の意図を理解している朝鮮人(恐らく)もいるようで、「これは韓国をコケにしている本だ」と理解してもらえていたコメントもあり、少し安心はしました。
内容はそんなに目新しいものはないが…
私自身この本を読んでいて、日本の行ったことについてはそんなに目新しいことと言うのは出て来なかったな、と思いました。
ただ、朝鮮の風習や民間療法などには、知らなかったことが書かれていました。
中でも衝撃的なのは、民間療法の内容で、
・その人間の体調をはかるため、その人間の便を嘗める
・人間の便を原料とした「トンスル」という酒がある
・長男の胎盤を煎じて一日に三回飲む(神経衰弱に効くらしい)
・人肉の粥を食べる(肺病に効くらしい)
・美人の月経の血を飲む(精神病に効くらしい)
・犬の糞水を一日2~3回飲む(内腫症に効くらしい)
・人糞を焼いて歯に含む(虫歯に効くらしい)
・人の陰茎を食べる(ライ病に効くらしい)
・雌犬と交接する(淋病に効くらしい)
…すいません、書いているだけで気分が悪くなってきました。
本の中では「朝鮮風俗集」と言う資料に載っていると書かれていますが、流石にここまでくるとフィクションなんじゃないのか、と逆に思いたくなります。なんにせよ、すごすぎてあまりこういう先入観を持たず、自分で調べて結論を出そうと思いました。
朝鮮人を罵倒する時に「このトンスル野郎!」というのがありましたが、ああ、なるほど、現代においては確かに罵倒語になり得るなと。なにしろ人糞と酒を混ぜ合わせて作った飲み物なのですから(う…有り得ない…)。
まあ、確かにどんなに良いものでも押し付けられるのはちょっと…かも
この本を読んで私が少し考えたのが、例えばアニメやドラマで、
「大財閥の御曹司や令嬢」が、お金や肩書、世間体ばかりを重視して自分たちの生き方を勝手に決めてしまう親に反抗し、莫大な資産や安定した人生を捨てても「自分のやりたい人生に飛び込んでいく」
というストーリー、ありますよね。
これって、「本当に大事なことは何か?」ということをテーマにしていると思うし、概ね御曹司や令嬢は親の期待を裏切って好きな道に進む事が幸せ、という視点で描かれています。
これを国という大きなカテゴリーにそのまま当てはめるのもどうかとは思いますが、この法則が当てはまるなら、朝鮮も日本のお陰で独立するのではなくて、自らの民族の力で独立を勝ち取るべきだったんではないでしょうか。
結局、日本が日清戦争で勝利して結んだ下関条約で、「朝鮮は清の属国ではない」と認めさせただけですからね。つまり、独立する気概も育っていない朝鮮人を無理に独立状態に置いたため、結局今度はロシアに事大しようとして右往左往することになったのではないかと。
確かに日本にとって朝鮮半島をロシアなどに奪われたら、非常に国防上厳しい状態にさらされたでしょう。
しかし、朝鮮民族が独立するほどに精神的成長を成し遂げていないのなら、そこは放っておくべきだったのかもしれません。例えロシアに侵略されることになったとしても。
しかし、そうなると日本の目の前にロシアの脅威が迫った訳で、日本はロシアに敗北していたかもしれません。すると、有色人種は白色人種より劣等な人種だというのが、現在の常識になり、朝鮮人だけでなく我々日本人もひどい状況に置かれていたかもしれません。
歴史のifを考えても仕方がありませんが、そう考えていくと「日本は余計なことをせざるを得なかった」のではないかと思えてきます。
呉善花氏の言葉が甦る…
「韓国併合の道完全版を読んで」シリーズで書きましたが、やはり呉善花氏の言葉の意味するところが、的を射ているのではないかと、改めて思いましたね。
韓国が日本に併合されるような事態にまでなったのは、韓国側が国全体をまとめられず、伝統や派閥争い等枝葉の部分でお互いにつぶし合いをして、自らの手で独立への道を閉ざしてしまったことが原因である。
そして、
現在の韓国では、日本に対する硬直した姿勢は徐々に変化しつつあるとはいえ、先に述べたように、いまだ併合をもたらした自らの側の要因への徹底的な解明への動きがはじまってはいない。
それは、韓国がいまもなお、「李朝の亡霊の呪縛」から完全に脱することができていないことを語っている。
韓国が自らの側の問題解明に着手し、さらに反日思想を乗り越え、小中華主義残存を切り捨てた上で、日本統治時代についての徹底的な分析に着手したとき、韓国にようやく「李朝の亡霊の呪縛」から脱出したといえる状況が生まれるだろう。
私がいうのもおこがましいが、日本はそうした方向へと韓国が歩むことに期待すべきであり、その方向にしか正しい意味での日韓の和解はないことを知るべきだろう。
ということで、韓国は朝鮮時代の歴史を自らでしっかりと分析しなくてはならないと言っています。
お節介をしたことを謝るにしても、結局韓国側が自分たちの歴史をしっかりと認識していなければ無意味なように思います。逆に「そうだ、そうだ、日本のしたことは我々朝鮮人は全く望んだことではなかった!子々孫々まで謝り続けろ!」等と言いだしかねません。
この本は、日韓併合時代に日本が行ったことが詳しく書かれているので、そこら辺を知りたい方には意味のある本じゃないでしょうか。
というか、日本に謝罪してほしいなら、韓国に謝罪の見本を見せてほしいですよね。
ラオスのダム決壊について、手抜き工事を行った韓国のSK建設は、ラオスの人々に対して見事な謝罪を見せてほしいです。それこそ日本が手本にしたくなるような見事な謝罪を。
では、今日はこの辺りで…。
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