突然ですが、今日は「ASD(自閉症スペクトラム障害)とKY(空気読めない)勘違い男」について書きたいと思います。
<自閉症スペクトラム障害とは>
自閉症スペクトラム障害(じへいしょうスペクトラムしょうがい、英語:Autism Spectrum Disorder, 略称:ASD)、あるいは自閉スペクトラム症とは、『精神障害の診断と統計マニュアル』第5版(DSM-5)における、神経発達症群に分類されるひとつの診断名で、コミュニケーションや言語に関する症状があり、常同行動を示すといった様々な状態を連続体(スペクトラム)として包含する診断名である。従来からの典型的な自閉症だけでなく、もっと軽い状態が含まれることになった。
かつてのICD-10やDSM-IVで用いられている広汎性発達障害の中分類に含まれていた、自閉性障害(自閉症)、アスペルガー症候群、特定不能の広汎性発達障害、小児期崩壊性障害などの各障害は、DSM-5においてはASDの単一の診断名を用いて再定義された。
(Wikipediaより抜粋)
<自閉スペクトラム症の診断基準>
自閉スペクトラム症の診断については、DSM-5に記述されており、下記などの条件が満たされたときに診断される。
- 複数の状況で社会的コミュニケーションおよび対人的相互反応における持続的欠陥があること
- 行動、興味、または活動の限定された反復的な様式が2つ以上あること(情動的、反復的な身体の運動や会話、固執やこだわり、極めて限定され執着する興味、感覚刺激に対する過敏さまたは鈍感さ など)
- 発達早期から1,2の症状が存在していること
- 発達に応じた対人関係や学業的・職業的な機能が障害されていること
- これらの障害が、知的能力障害(知的障害)や全般性発達遅延ではうまく説明されないこと
<自閉スペクトラム症の症状>
重症度は様々で、言葉の遅れ、反響言語(オウム返し)、会話が成り立たない、格式張った字義通りの言語など、言語やコミュニケーションの障害が認められることが多くなっている。
乳児期早期から、視線を合わせることや身振りをまねすることなど、他者と関心を共有することができず、社会性の低下もみられる。学童期以降も友だちができにくかったり、友だちがいても関わりがしばしば一方的だったりと、感情を共有することが苦手で、対人的相互関係を築くのが難しくなる。
また、一つの興味・事柄に関心が限定され、こだわりが強く、感覚過敏あるいは鈍麻など感覚の問題も認められることも特徴的。(e-ヘルスネット(厚生労働省)より抜粋)
ということで、少し前発達障害の一つとして「アスペルガー症候群」と呼ばれていたものは、現在「ASD(自閉症スペクトラム障害)」ということで診断名が統一されています。
ASD当事者関係の動画は結構あります
さて、それでこの間youtubeで「日常生活補完計画」というチャンネルを見つけました。
ここはASDの夫であるちゃんさんと、(ADHD+ASD)の妻であるあやこさんのお二人が、発達障害のことについて色々な提案や議論や考え方を発信しているチャンネルになります。
その中で面白いものを二つ、ご紹介しましょう。
このチャンネルの動画は長くても10分少々ぐらいの物が多いので、比較的見やすいかと思います。出来ればこの二つの動画を視聴して頂ければいいのですが、面倒くさい方の為に簡単にまとめたいと思います。
アスペルガー症候群の人の話には、相手の気持ちが存在しない
一本目の動画の中で登場するちゃんさん(男性の方)が言われていること。
<通常(定型発達)の人の話し方>
・ある出来事を話す場合、相手の気持ちを考えながら話している
・何かの事実に対して、そのまま伝えるのではなく、相手の気持ちにとって良くなるように話す
・そういうことをほぼ無意識にやっていると思われる
<ASDの人の話し方>
・ASDの人の中ではそもそも相手の気持ちが存在しない
・ある出来事を話すときも、相手がどう思うか等気持ちを考えず、事実をそのまま伝える
・そのため、「(事実だとしても)それは言わなくていだろう」という事や、「空気が読めない、余計な発言」などを言ってしまう、人間関係でトラブルになり易い話し方になる
アスペルガーの人の中には相手の気持ちが存在しないので、当然悪気もないし、何が悪かったのか分からない場合が多いと思います。
自分が思ったことを言っただけ、起こった事実や、自分の目に映った事実を伝えただけ、という事になるんですよ。
良い、悪いではなく、ASDの人たちにはそういう傾向がある、ということを抑えてもらえれば、と思います。
勘違いKYアプローチをする男にASDの傾向が…!?
そして次の動画『「勘違い男」KYアプローチをする男の心理とは?』で、相手の気持ちが分からずにアプローチをしたり、うまくいかないことに腹を立てて逆に嫌がらせをするようになる男性は、アスペルガーの人なんじゃないかと、ちゃんさんは言います。(自分が同類だから分かるそうです)
<KYアプローチをする勘違い男の行動をアスペルガーの特性から読み解く>
①仕事上、営業スマイル等で人当たりよく接する女性に対して好意を持つ
→アスペルガーの人は相手の気持ちが分からない+表面的な事象(営業スマイルやお世辞などの言葉等)をそのまま額面通り受け取ってしまうため、営業スマイルや社交辞令などを自分への好意の表現だと受け取ってしまう。
②相手の気持ちや状況、立場の意味が分からないため、勘違いの好意表現を行う
→全く心の距離が縮まっていないのに、付き合っているかのような振る舞いをしたり、メールや電話などで連絡を取ろうとする。
③相手との関係が発展しなくても、引き続き好意表現続行するか、何かの拍子に怒りとなり嫌がらせに移行したりする
→そもそも相手の気持ちが分からないため、相手がやんわり断る雰囲気を出しても気付かない(勘違い続行)。また相手の気持ちが存在しないため、自分が相手にされていないと思ったら、相手の事を全く考えず自分の怒りを表現することだけに固執するようになる(嫌がらせへ移行)
<解決方法>
アスペルガーなどASD傾向を持つ人たちはあいまいな表現が理解しにくいため、遠回しにではなく「きっぱりと断る」ことが大事。
また、それをすることに恐怖感がある場合は、周りの人たちに助けを求めて、周りの人たちから言ってもらうようにすると良い。
(とにかく曖昧に終わらせることは出来ないので、曖昧、遠回しは考えない。)
悪気があるわけではないけれど、相手の気持ちが存在しないため、こういうような形になってしまう。そのことについては「ごめんなさいとしか言えない」と動画の中でちゃんさんは言っています。
大人だから分かってくれるはず、というのはASD傾向の人には当てはめない方が良いようです。
特に人を傷つけたくない優しい女性や、仕事上はっきりと断らず、ぎりぎりの所でお金をもらうような仕事(例えば水商売や人気商売等)についている人たちは、この解決方法は行いにくいと思います。
しかし、この知識を持っておけば、ASD傾向があると思われる人たち(まあ、見た目で分かるわけではないですが)には、「きっぱりと断る」という対応をしなければならないということが分かると思います。そして、ASDの人たちにとっても、早い段階で断られた方が長い目で見ると良いことだと思います。
なぜなら彼らは人の気持ちが分からないので、表面的な態度や言葉で、長い間信じこませていると、それが表面的だったと分かった時に裏切られたという思いが、凄まじい怒りとなって帰ってくる可能性もあるからです。そうなると、ASD側も相手側も全くよろしくない関係に陥ると思います。お気をつけて。
では、今日はこの辺で。